熟地黄(じゅくじおう)について

補血・滋陰効果の強い「熟地黄(じゅくじおう)」       

「熟地黄(じゅくじおう)」は、ゴマノハグサ科のカイケイジオウの根茎を乾燥し(生地黄(しょうじおう)という)、これに酒を加えて蒸した後に日干しする過程を繰り返したもの(この作業を9回繰り返したものが最高級品といわれる)です。                       内外共に漆黒を呈し、質は柔軟で断面はしっとりし、中心部は光沢のある油脂状の塊が良くみられ、粘性の極めて大きいものが良品とされます。                              

主産地は河南(かなん)、浙江(せっこう)、河北(かほく)、湖南(こなん)、湖北(こほく)、四川(しせん)など、。                                      地黄にはこのほか、鮮度や修治(加工)の違いにより鮮地黄(せんじおう:地黄の新鮮な塊根、一般には入手困難で、日本では入手できない)と生地黄(鮮地黄を日干しして乾燥させたもの、乾地黄ともいう)があります。                                  お腹にもたれ吸収されにくいので、縮砂(しゅくさ)等を配合して用います。          生薬の性味は甘、微温。栄養を補い、陰を補充する作用があり、陰(液)を潤すと陽(気)すなわち元気が出て老化を防ぎます。また血を補います。                      ⇒滋陰・補血・潤腸通便。足腰の疼痛、寝汗、喉の渇き、月経不順、耳鳴り、めまい、白髪などの症状を用います。                     

「熟地黄」を使用している方剤                             「滋腎育陰」(栄養を補い老化を防ぐ)・・・六味地黄丸・八味地黄丸             「補血調経」(自律神経、内分泌の調整に働く)・・・四物湯                「潤腸通便」(腸燥便秘に用いる)・・・潤腸湯

                  

その他メニューのご紹介

効かせる生薬の話)
黄耆(おうぎ)
黄芩(おうごん)
黄連(おうれん)