当帰(とうき)について

2つの顔を持つ当帰(補血作用・活血作用)       

「当帰(とうき)」は、婦人科疾患、美容など幅広く使われている生薬です。                  セリ科の植物で、中国産はカラトウキと呼ばれ、、四川省(しせんしょう)産のものが、「川当帰(セントウキ)」と呼ばれ良品です。            

通常3年間育成してようやく採集できます。晩秋に採集して風通しの良い場所で数日陰干ししてからとろ火で燻して十分に乾燥させます。                                 中国では、根の頭部を当帰頭、主根部を当帰身、支根部を当帰尾あるいは当帰鬚として区別して流通しています。                                   当帰の根は部分によって性質が異なり、下部先端は最も強く血流を促し、最上部(頭部)は強壮作用が強いと言われています。古人は「当帰頭は補血し、当帰身は養血し、当帰尾は破血し、全用あすれば活血する」と言っている。実際にはこだわる必要がないが、

“女子以血為本”(女子は血を以って本と為す)                      女性の体にとって、大切なものは“血液”です。血(けつ)がなければ、生理がこないので、妊娠できません。このことを、中医学では婦人は、血(けつ)をもって本となすと認識しています。

女性と血虚(けっきょ)                                 慢性的な血液不足のことを、血虚と呼びますが、「当帰を中心にした漢方薬」を服用しますと、血液不足の血虚の体が補血または養血されていきますので、婦人病が改善する基本となります。

当帰を中心にした漢方薬                                養血調経作用があり、生理不順や生理痛を緩和していきます。               女性の人は、毎月生理で一定の血液を消耗しますので、慢性的に血液が不足しがちです。   いざ 「妊娠、出産、授乳」のときにも、大量の血液が必要とされます。          ふだんから、血液を養っておかないと、生理痛や生理不順、冷え性、不妊症の原因となります。

「当帰」を使用している方剤                             「血」を補う基本処方・・・四物湯                          「血」を補い、「冷え」を改善する処方・・・温経湯                  「血」を補い、飲みやすいシロップ剤・・・婦宝当帰膠                「血」も「気」も補う・・・十全大補湯

その他メニューのご紹介

効かせる生薬の話)
黄耆(おうぎ)
黄芩(おうごん)
黄連(おうれん)