エゾウコギ

エゾウコギは、北海道、サハリン、千島、朝鮮半島、中国北部、シベリアに分布し、薬用人参 (朝鮮人参・高麗人参) と同種のウコギ科に属する植物である。

薬用部分は根皮で、漢方の刺五加として2000年以上前から使用されている。

エゾウコギの中国語名は「刺五加」である。ただし、中薬として用いる場合は「五加皮」と称し、北五加皮、南五加皮と刺五加皮の3種がある。

俗に「強壮・強精作用がある」、「疲労回復に効果がある」などといわれ、単純ヘルペス感染の頻度を低下すること、症状を軽減することなど、一部にヒトでの有効性が示唆されている

日本におけるエゾウコギの研究報告

●慢性炎症・癌に対する研究

・エゾウコギに含まれるイソフラキシジンは、慢性炎症やがんに関与する蛋白質の遺伝子発言を抑制した。

・ヒト胃がん細胞株の増殖を抑制した⇒抗炎症作用、抗癌作用、胃がんの増殖抑制作用

●ストレスと免疫低下に対する研究

・ストレスによる免疫細胞(NK細胞)の活性低下を抑制した。

●運動能力に対する研究

・エゾウコギに含まれるエレウテロサイドEは、ラットの遊泳時間を延長した⇒運動持久力の向上作用。

●脳内物質に関する研究

・身体侵害ストレス時及び非ストレス時において、βエンドルフィンの分泌を促進した。⇒身体侵害ストレスや苦痛に対する抵抗力の向上。

●中枢神経に対する研究

・エゾウコギに含まれるエレウテロサイドEとエレウテロサイドBは、脳を若返らせる記憶力を向上させる。⇒老人性認知症やアルツハイマー型認知症の改善に有効である可能性がある。

日本におけるエゾウコギの研究報告

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