「気滞(きたい)」タイプの養生

「気滞(きたい)」気の流れが停滞

「気」を流しましょう。              出やすい症状                   「気」のめぐりが悪い状態です。自律神経のコントロールがうまくいかず、精神的に不安定になりやすい。  イライラ、怒りっぽい、憂鬱、不安、落ち込みやすいなどの症状が出やすい。               他に、胃やお腹や脇腹が張る、ガスやゲップが出やすい、高血圧の症状、女性なら生理不順、月経前症候群なども多い。                    下痢と便秘が交互に現れたりもします。                                                 舌の状態                                      舌の両側画に赤みがあります。舌の中央に白や黄色の舌苔も多い。

対策 行気(気を巡らせる)                              おすすめの食材                                  レバー、いか、あさり、しじみ、発芽玄米、香り野菜(セロリ、せり、ミント、三つ葉など)、百合根、苦瓜、陳皮、クコの実、菊花、柑橘類、ミント茶、ジャスミン茶、薔薇茶、ラベンダー茶など。

避けたり、控えたい食材                              味の濃いもの、イライラ・頭痛があるときは辛味、ガスやゲップの多いときはイモ類、豆類を避ける。

「気滞(きたい)」気の流れが悪い状態

「気」の流れをよくしましょう。          出やすい症状                  「気」の巡りが悪い状態です。自律神経のコントロールがうまくいかず、精神的に不安定になりやすいです。 イライラ、怒りっぽい、憂うつ、不安感、落ち込みやすいなどの症状も出やすい。             ほかに、胃やお腹やわき腹が張る、ガスやげっぷが多い。高血圧の症状、生理不順や月経前証工具なども現れやすい。

舌の状態                                      舌の両側が赤い。中央に白、または黄色の舌苔があります。

対策 行気(ぎょうき):気を巡らせる                         おすすめの食材                                  レバー、いか、あさり、しじみ、発芽玄米、香り野菜(セロリ、せり、三つ葉、ミントなど)、ユリ根、苦瓜、陳皮、枸杞の実、菊花、かんきつ類、ミント茶、ジャスミン茶、バラ茶、ラベンダー茶など

避けたり、控えたい食材                              味の濃いもの。                                   イライラや頭痛があるときは辛み、ガスやげっぷの多い時はイモ類や豆類は控えましょう。

気滞と鬱(うつ)症状

中医学の「鬱証」は範囲が広く、自律神経失調症、神経症、不安症、更年期障害など、多くの疾患が含まれます。重く受け止めがちな症状ですが、鬱証についてまとめた古典の医学書があるほど一般的な症状で、二千年もの昔から専門処方が数多くありました。 
鬱は、体内で何かが「鬱結(うっけつ)」した状態、と中医学では考えます。                               気、血、痰、湿、熱、食の鬱結が鬱の原因となりますが、中でも「気」と「血」がポイントになります。健康を保つためには、生命のエネルギーとなる「気」と、心身に栄養を与える「血」が必要不可欠です。                              この気・血の流れが滞ったり(鬱結)、不足したりすると、心のトラブルが起こりやすくなるのです。 
ストレスが鬱の原因となるのは、気・血を全身にめぐらせる「肝」の機能がストレスの影響で低下し、流れが滞ってしまうのがとても大きな原因です。                このような状態が長引くと、体内の気・血の不足にもつながり、さらにストレスへの対応力が弱くなってしまいます。 
「心身一如(心と身体は全体で一つ)」とする中医学では、このように、鬱の原因は心だけでなく、身体の中にもあると考えます。不規則な生活や偏った食事なども気・血不足の原因となるので、まずは規則正しい生活を心がけ、身体全体のバランスを整えていきましょう。
 

初期に多い「肝気鬱結(かんきうっけつ)」

特に、春に多くみられるのですが、最近は季節に関係なく症状を訴える方も多いです。       ◎主な症状                                           ・憂鬱、情緒不安定                                     ・胸部、腹部の張り、 痛み                                  ・食欲不振・口の渇き                                     ・頭痛・月経不順

気の流れをスムーズにして、早めに改善をしよう

「肝」はストレスを発散させ、精神や感情をコントロールする役割を担っています。        しかし、憂鬱や怒りといった精神的なストレスを強く受けると、この機能が低下し、気の流れが滞ってしまうのです。これが「気鬱」の状態で、初期の鬱症状の原因に。 
気鬱の状態が長引けば、熱っぽい症状が現れる「熱鬱」、血の流れが滞る「血鬱」、脾胃の消化機能を低下させ、食・痰・湿の停滞が起きる「食鬱」「痰鬱」「湿鬱」といったさまざまな症状につながります。 
五行学説では肝は春にあたります。樹木のようにのびのびとし、発散することを好む臓腑です。   ストレスを発散し、停滞した気の流れをスムーズにすることを心がけてください。         症状が重くなる前に、なるべく「気鬱」の段階で改善できるよう身体を整えましょう。

◎食の養生                                         香りのよいもので、ストレス、気の停滞を発散しましょう。また、苦みのある食材は、怒りや興奮を抑えてくれます。                                       ・金針菜・ジャスミン・牡蠣・ねむの花・ミント・ふきのとう                 ・キンモクセイの花・酢・ふき・あわび・竹の子

余分な水分や汚れが溜まる「痰湿停滞」タイプ

◎溜まった痰湿を取り除き、からだをすっきりにしましょう。

「肝気鬱結」タイプでお話したように、気の流れの停滞は脾胃にも影響し、消化機能の低下につながります。その結果、常に体内に痰湿(余分な水分や汚れ)が溜まるようになり、精神的な症状に加えて、胸がモヤモヤする、痰が多い、のどの閉塞感、悪心、食欲不振といった症状が現れるのです。    また、ストレスからくる暴飲暴食、油っぽいものの過食などが痰湿の原因となることもあるので注意しましょう。                                         このような症状が気になる場合は、胃腸の機能を改善しながら、尿と便の排泄を良くすることが大切。痰湿を取り除くことでさまざまな身体の症状も回復しやすくなり、基本的な健康づくりにもつながります。気の流れをスムーズにするとともに、余分な痰湿をすっきり取り除くようにしてください。   

主な症状                                           ・胸のモヤモヤ・痰が多い                                  ・咽喉の閉塞感・悪心、ゲップ                                ・食欲不振・体が重だるい

◎食の養生                                         胃腸機能を整える淡味のものを摂りましょう。また、利水効果のあるものも必要です。       溜まった脂肪を取り除くものなどを、基本に食材選びをしてみましょう。               ・陳皮(ちんぴ)・ハト麦・きゅうり・キウイフルーツ・しそ・もやし・バナナ           ・ウーロン茶・大根・冬瓜・イチジク・プーアル茶

気血の流れをスムーズにすることを心掛けましょう

中医学では健康の第一条件として「気・血・津液が体の中をスムーズに流れている」ことが必要と考えています。運動不足も良くありませんが、首や肩、膝も指も関節もすべて末端まで淀みなく動いていることが重要と思っています。                                 例えば、呼吸一つとっても同じで、正常に呼吸しているなら、肺や胸のことなど特に考えていません。呼吸に異常が起きれば、咳や痰、鼻水となったり、胸の当たりがもやもやして不快感が出てきます。 一つの原因として、何かストレスがあって気の流れが悪くなっていることが考えられます。     対処法として、声を出す(大きな声で歌う)・軽く散歩して少し汗をかく・ラジオ体操などして身体を動かすなどがあります。これらは声や汗を出すことで、身体にこもった「気」をうまく発散することをしています。                                        「気滞(きたい)」というタイトルどおり、気の滞りは色々な不快な症状を発生させます。この状態は身体の異変だけでなく、精神(心)にも及んでいきます。                      1つのことを考えすぎるという思いつめるということは、心の動きを停滞して行くことにつながってしまいます。                                        「なんとかなるさ」「くよくよしない」など、気持ちを切り替えることがとても重要になってきます。体の停滞・心の停滞を感じ始めたら、食べ物・生活状態・気持など色々工夫して、心も体も停滞しない努力をしてみましょう。

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