痰湿タイプの養生 その2

「痰湿(たんしつ)」水の停滞したタイプ

「痰湿(たんしつ)」水ハケを良くしましょう。 

痰湿タイプの症状                 水は流れが滞ると、濁ってきます。身体の中でも水分代謝が悪いと、余分な水分や脂肪分が溜まった「痰湿」の状態になり、ニキビ、吹き出物、痰、おりもの、時には軟便や下痢となって体の外に出ようとします。

「痰湿」タイプの人は暴飲暴食、脂っこいものや甘いものの摂りすぎ、運動不足の傾向があり、肥満や高脂血症(脂質代謝異常)になりやすいです。                 ひどくなると動脈硬化、狭心症、脳梗塞にもなります。                 そのほか、頭が重い、体が重だるい、吐き気やめまいが出やすい、痰が多い、むくみなどの症状が現れます。

舌の状態により、身体が冷えて白いべとべとした厚い苔が見られる「寒タイプ」と、身体に熱がこもり舌に黄色いベトベトした厚い苔が見られる「熱タイプ」があります。

“痰湿”を増やさないポイント

① 食物繊維に富んだ穀物類をよく噛んで食べる                        ② 甘味、辛味、鹹味(塩辛い)が基本                             ③ 基本の食性は平性。冷えるタイプには温性、熱がこもるタイプには涼性・寒性を追加。     ④ 食べ過ぎないようにする

 

避けたい食べ物

 ・肉の脂身などの動物性脂肪                                 ・チョコレートや生クリームなどの甘いもの                         ・果物や炭酸飲料などの摂りすぎ                              ・お酒の飲み過ぎ、タバコの吸い過ぎ

✖ 悪い生活習慣は「痰湿」体質を作る根本原因です。                       生活習慣を改め、暴飲暴食を避けてください。

あなたにピッタリな食材は?

◎「痰湿」タイプの人は、たまった余分な水分や老廃物を取り除きましょう

食物繊維に富んだ玄米・雑穀類・海藻類・根菜類、こんにゃくなどを積極的に摂るようにお勧めします。食物繊維は消化液や酵素でも消化されにくく、腸内で老廃物や水分を吸収して便として外へ排出します。体内を掃除するような働きがあるので、「痰湿」体質を改善するにはピッタリの食材です。

◎むくみやすい人や水太りの人

利尿により余分な水分を老廃物を排泄する緑豆、はるさめ、冬瓜、ハト麦もお勧めです

◎中性脂肪やコレステロールの高い人

タンパク質の摂取としては肉や卵より、いわし、さんま、さばなどの背の青い魚をお勧めします。  EPDとDHAが富んだ背の青い魚は血中の中性脂肪、悪玉コレステロールを減らして動脈硬化を改善します。

◎普段のお茶には

ウーロン茶、プーアル茶、ハト麦茶、杜仲茶、ドクダミ茶は体内の老廃物を取り除く働きがあります。また、食後に飲むことをお勧めします。

◎身体が冷えやすい人

「痰湿」タイプの人の料理は、食味は「甘味」、「辛味」、「鹹味」のものをお勧めしますが、食性は、身体が冷える寒の痰湿タイプには、「平性」「温性」をお勧めします。

◎体に熱がこもる人

基本の食味は同じですが、熱のこもる熱の痰湿タイプに「平性」、「涼性」「寒性」のものをお勧めします。

養生生活

食事をよく噛んで食べると、過度の食べ過ぎを抑えてくれる効果があります。           よく噛む習慣を身に着けるように心がけてください。                      その他、「痰湿」体質を改善する大事なことは毎日運動を行うことです。             運動し、汗をかいて身体にたまった余分な水分や老廃物を積極的に排出しましょう。

痰湿の方にお勧めの食材

めまいの治療法、水飲と痰湿で区別

病理的な水分によって引き起こされるものは、回転性のめまいが特徴                                      中国漢方が良くわかる本 路 京華著

虚証型(きょしょうがた)のめまいとは別に、水分代謝機能の異常などによって生じた、病理的な水分「水飲(すいいん)・痰湿(たんしつ)」が関係する実証型(じつしょうがた)のめまいもあります。   このタイプは、西洋医学でいうメニエール症候群の一部に相当し、天井がグルグル回るような回転性のめまいを特徴とします。                                   ひとくちに病理的な水分といっても、水飲と痰湿では性質が異なり、これに対する治療法は分けて考えるのが普通です。

 水分の摂り過ぎや、胃腸の機能低下などによって、体の各所に停滞した希薄なサラサラの水分を漢方では水飲といいます。                                    この水飲が、体の上部に昇って脳を養っている清陽(せいよう)の気の運行を妨げると、頭部に十分な清気が供給できず、めまいを誘発します。

 この場合、めまいや体のふらつきに加えて、胃部の膨満感(ポチャポチャと振水音が聞こえることもあります)、動悸、息切れ、悪心や嘔吐(吐き出したものは一般的に水っぽい)、唾液が多いといった症状を伴うことが多くみられます。

 治療には、水飲を温めながら代謝促進する「苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)」や沢瀉湯(たくしゃとう)を用います。嘔吐感がひどい時は、小半夏茯苓湯(しょうはんげぶくりょうとう)を併用すると効果的です。

 一方、粘り気をもった水分である痰湿が、体の上部に停滞して起きるめまいは、まるで蒸気が充満しているかのような頭部の不快感や頭重感が特徴で、胸のつかえ、悪心、口の中が粘る、舌の苔が厚いといった随伴症状が見られます。                                これらの症状は、湿度が高くなると悪化することが多いのです。

 治療には、上部の痰湿を除く作用のある「半夏白朮天麻湯(はんげじゃくじゅつてんまとう)」を用います。

余分な水の性質で、現れる「めまい」も違ってくる!

その他メニューのご紹介

自分の体質を見つける

簡単な体質チェックシートで自分の体質を発見

中医学の問診について

実際に店頭で行う診断方法を簡単にご説明します

見て欲しいページ名

弊社の○○について説明しております。

詳細はこちらへ